採用ページの社員インタビューの作り方|質問例と、話を聞くときのコツ
公開日 / 更新日 | マツケンスタジオ 責任者
- 社員インタビューで伝えたいことと、作る流れ・誰に聞くか
- そのまま使える質問の例(場面別・職種別・深掘りの聞き方)
- 話を聞くときのコツ、記事のまとめ方・写真、よくある失敗と載せたあとの使い方
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採用ページに社員インタビューを載せたいけれど、何を聞けばいいのか分からない。どうまとめればいいのか分からない。そんな声をよく聞きます。
社員インタビューは、求職者が「ここで働く自分」を想像するための、とても大切な情報です。この記事では、インタビューの作り方を、そのまま使える質問の例と一緒に紹介します。
社員インタビューで伝えたいこと
求職者がインタビューから知りたいのは、会社の立派な理念よりも、「実際に働いている人が、どんな毎日を過ごしているか」です。次の3つが伝わると、応募の後押しになります。
- 仕事の中身:どんな仕事を、どんな流れでしているか。
- 人と雰囲気:どんな人と働いているか、職場の空気はどうか。
- 続けられるか:どう覚えてきたか、大変なことと、それをどう乗り越えたか。
会社が書く募集の文章は、どうしても「良いところ」の紹介になります。同じ内容でも、働いている本人の言葉で語られると、求職者は信じやすくなります。入社してから「思っていたのとちがう」と感じて辞めてしまうことを減らす役目もあります。
社員インタビューを作る流れ
- 誰に読んでほしいかを決める:未経験の若い人か、経験のある人か、どの職種か。読んでほしい人によって、話を聞く社員も質問も変わります。
- 話を聞く社員を選び、お願いする:何のために、どこに載せるのかを先に伝え、本人の了承を取ります。
- 質問を用意して、先に渡す:この記事の質問の例から、10〜15問ほど選びます。
- 話を聞く:1人30分〜1時間ほどを見ておくと、慌てずに聞けます。仕事の手を止めてもらう時間なので、忙しくない日を選びましょう。
- 記事にまとめる:録音を聞き返しながら、構成に沿ってまとめます。
- 本人に確認してもらう:言い回しや載せる範囲を見てもらい、直してほしいところを聞きます。
- 写真をそろえて公開し、使う:採用ページに載せ、求人票やSNSから案内します。
最初の1本は時間がかかりますが、一度流れができると、2本目からはぐっと楽になります。
誰に話を聞くか
採りたい人に近い社員に話を聞くのが基本です。
- 入社して数年の社員:未経験から入った人の話は、同じ立場の求職者に一番響きます。
- 中堅・ベテランの社員:仕事のやりがいや、長く続けている理由が伝わります。
- 違う職種の社員:製造と事務、現場とドライバーなど、職種ごとに一人ずつ聞くと、会社全体の様子が伝わります。
- 入社の経路がちがう社員:学校を出てすぐ入った人、別の業界から転職してきた人、紹介で入った人。経路がちがうと、悩みや決め手もちがうので、読む人が自分に近い話を見つけやすくなります。
最初は2〜3人で十分です。あとから少しずつ増やしていきましょう。「話すのが上手な人」より、「採りたい人に近い人」を優先するのがコツです。
そのまま使える質問の例
入社のきっかけ
- この会社を知ったきっかけは何ですか?
- 入社を決めた理由は何でしたか?
- 入社する前は、どんな不安がありましたか?
- ほかの会社と迷いましたか?最後の決め手は何でしたか?
仕事の中身
- 今、どんな仕事を担当していますか?
- ある一日の流れを教えてください。(朝の出勤から帰るまで)
- 仕事で一番うれしかったことは何ですか?
- 大変なことは何ですか?それをどう乗り越えていますか?
- 入社前に思っていた仕事と、実際にちがったところはありますか?
覚えていく流れ
- 最初の1か月は、どんなことをしましたか?
- 一人で仕事を任されるまで、どのくらいかかりましたか?
- 先輩からどんなふうに教わりましたか?
- 失敗したとき、まわりはどう対応してくれましたか?
職場と働き方
- 職場の雰囲気を一言で言うと?
- 休みの日は、どう過ごしていますか?
- この会社の好きなところはどこですか?
- お昼休みや休憩時間は、どんなふうに過ごしていますか?
これから
- これから挑戦したい仕事や、取りたい資格はありますか?
- 5年後、どんなふうになっていたいですか?
求職者へのひとこと
- 応募を迷っている人に、伝えたいことはありますか?
- どんな人なら、この仕事に向いていると思いますか?
職種ごとに足したい質問
基本の質問に加えて、職種ごとに求職者が気にすることを聞いておくと、話がぐっと具体的になります。
| 職種 | 足したい質問の例 |
|---|---|
| 製造の仕事 | どんな製品や部品にかかわっていますか?立ち仕事や力仕事はどのくらいありますか? |
| 建設・現場の仕事 | 朝は何時に集合しますか?遠い現場や泊まりの仕事はありますか?資格はどう取りましたか? |
| ドライバーの仕事 | 1日にどのくらい走りますか?荷物の積み下ろしはありますか?休みはどう決まりますか? |
| 事務・営業の仕事 | 現場の人とはどうかかわっていますか?お客様とはどんな話をしますか? |
採りたい人に合わせて、質問の重みを変える
- 未経験の人を採りたいとき:「覚えていく流れ」と「入社前の不安」の質問を厚くします。最初にできなかったことが、今はできるようになった、という話が一番の後押しになります。
- 経験のある人を採りたいとき:前の会社とちがうところ、任されている仕事の範囲、これから挑戦できることを中心に聞きます。
- 長く働いてほしいとき:長く続けている社員に、続けてこられた理由や、働き方が変わったとき(家庭の事情など)に会社がどう対応したかを、話せる範囲で聞きます。
話を深める聞き返し方
用意した質問を順番に聞くだけでは、「やりがいがあります」「雰囲気がいいです」のような、どの会社にも当てはまる答えで終わってしまいます。答えが出たら、次のように聞き返します。
- 「たとえば、どんなときにそう感じましたか?」
- 「そのとき、どう思いましたか?」
- 「具体的には、何をしたのですか?」
- 「どのくらいの期間で、できるようになりましたか?」
- 「ほかの人は、どうしていますか?」
場面、気持ち、数字のどれかが出てくると、読む人が思い浮かべられる話になります。
話すのが苦手な社員に聞くとき
現場の社員には、「インタビュー」と聞くだけで身構えてしまう人も少なくありません。話すのが苦手でも、良い話を持っている人はたくさんいます。
- 先に紙で答えてもらう:質問に短く書いて答えてもらい、それを見ながら「ここをもう少し教えてください」と聞くと、話しやすくなります。
- 仲の良い同僚と2人で:1人より、気心の知れた人と一緒のほうが、自然に話せることがあります。
- 仕事の場所で聞く:会議室より、ふだん働いている場所のほうが落ち着く人もいます。道具や製品を見ながらだと、具体的な話が出てきやすくなります。
- 雑談から始める:いきなり本題に入らず、最近の仕事や休みの話から入ると、緊張がほぐれます。
話を聞くときのコツ
- 質問は先に渡しておく:前もって質問を見てもらうと、落ち着いて話してもらえます。
- 「たとえば?」と聞き返す:「やりがいがあります」で終わらせず、具体的な場面を聞くと、生きた話になります。
- 大変なことも聞く:良いことだけの話は、かえって信じてもらいにくくなります。大変なことと、その乗り越え方は、求職者にとって大切な情報です。
- 質問は1つずつ:一度に2つ聞くと、どちらかの答えが抜けてしまいます。
- 黙っている時間を待つ:考えている間に次の質問をすると、本当に言いたかったことが出てきません。少し待つと、続きを話してくれることがよくあります。
- 録音しておく:本人の了承を得て録音しておくと、話し言葉をそのまま生かせます。
- 上司は同席しないほうがいい:上司がいると、本音を話しにくくなることがあります。
聞くとき・載せるときに気をつけたいこと
- プライベートは本人が話したい範囲で:家族のことや休日の過ごし方は、話してくれたことの中から、本人が載せてよいと言ったものだけを使います。
- 個人の給与額はそのまま載せない:条件は募集要項で会社として示し、インタビューでは「資格を取って手当がついた」のような書き方にとどめます。
- 取引先や社内の情報に気をつける:取引先の名前、製品の中身、社外に出していない情報が話に出てきたら、載せる前に外します。
- ほかの社員が写る写真:写り込んだ人にも了承を取ります。
記事のまとめ方
- 話し言葉を生かす:きれいな文章に直しすぎず、本人の言い方を残すと、人柄が伝わります。
- 見出しに一番いい言葉を使う:インタビューの中で印象に残った一言を、見出しにします。
- 一日の流れは表にする:時間と作業を並べると、働く姿が想像しやすくなります。
- 本人に確認してもらう:載せる前に、必ず本人に内容を見てもらいます。
話し言葉の整え方の例
録音をそのまま文字にすると、「えーと」「なんか」が多く、読みにくくなります。意味を変えずに、言い回しだけ整えます。
| 録音のまま | 整えたあと |
|---|---|
| えーと、最初はほんとに、なんか図面とか見ても全然分かんなくて、先輩にずっと聞いてました。 | 最初は図面を見ても全然分からなくて、ずっと先輩に聞いていました。 |
「全然分からなくて」のような本人らしい言い方は残すと、読む人が親しみを感じます。
インタビュー記事の構成の例
聞いた話は、次のような順番でまとめると読みやすくなります。
- 名前(またはイニシャル)・職種・入社年:どんな人の話かを最初に伝えます。
- 印象に残った一言を見出しに:「最初は、図面の見方も分かりませんでした」など、本人の言葉をそのまま使います。
- 入社のきっかけ:なぜこの会社を選んだのか。
- 今の仕事と一日の流れ:表にすると分かりやすくなります。
- 大変なことと、乗り越え方:一番伝えたい部分です。
- これからの目標と、求職者へのひとこと
- その職種の募集要項へのリンク:読み終えた人が、そのまま条件を確かめて応募できるようにします。
一日の流れの表の書き方の例
一日の流れは、時間と作業を短く並べるだけで十分です。たとえば製造の仕事なら、次のような形になります(時間と内容は書き方の例です)。
| 時間 | すること |
|---|---|
| 8:00 | 出勤、着替え、朝礼で今日の予定を確認 |
| 8:15 | 担当の作業の準備 |
| 10:00 | 休憩 |
| 12:00 | お昼休み |
| 13:00 | 午後の作業、できたものの確認 |
| 17:00 | 片付け、翌日の段取りを確認して退勤 |
実際の時間と内容を本人に聞いて書き、「この時間がいちばん集中する」「休憩はみんなでお茶を飲む」のような一言を添えると、働く様子が浮かびます。
1人あたり1,000〜1,500字ほどあれば、十分に伝わります。長すぎると最後まで読まれにくくなるので、話の多い人は内容をしぼりましょう。
対談・座談会の形もある
1人ずつのインタビューのほかに、2〜4人で話してもらう形もあります。先輩と後輩、現場と事務など、立場のちがう人が話すと、お互いの見方が分かり、職場の空気も伝わります。話が盛り上がりやすい反面、まとめるのは少し手間がかかります。1人ずつのインタビューがそろってから、加えてみるのがおすすめです。
写真の撮り方
- 働いている姿と、笑顔の写真の両方があると、仕事と人柄の両方が伝わります。
- 明るい場所で、背景が片付いたところを選びます。
- 顔を出すかどうかは、必ず本人の了承を取ります。顔を出さない場合は、手元や後ろ姿でも雰囲気は伝わります。
- 1人につき3〜5枚ほど、仕事中・話している様子・職場の全体などを撮っておくと、記事の中で使い分けられます。
- 短い動画を添えるのも一つの方法です。スマホで撮った数十秒の作業風景でも、職場の音や動きが伝わります。
名前や顔を出したくない社員がいる場合
社員の中には、名前や顔をインターネットに出したくない人もいます。その気持ちは尊重しましょう。名前はイニシャルや「製造部・入社3年目」のような書き方にする、写真は手元や後ろ姿にする、といった方法でも、話の中身が具体的であれば十分に伝わります。載せる範囲は、必ず本人と相談して決め、載せたあとに「やっぱり外してほしい」と言われたときの対応も決めておくと安心です。
よくある失敗
- 全員が同じことを言っている:同じ質問に、同じような答えが並ぶと、読む人は飽きてしまいます。人ごとに、一番伝えたいテーマを1つ決めて、そこを深く聞きます。
- 良い話しか載っていない:大変なことが一つも出てこないと、本当かどうか疑われます。
- 誰の話か分からない:職種や入社年、前の仕事が書かれていないと、読む人は自分に近いかどうか判断できません。
- 読んだあと、どこへ進めばいいか分からない:記事の最後に募集要項や応募の入口がないと、せっかくの気持ちが途切れてしまいます。
- 古いまま残っている:数年前の話や、辞めた社員の記事が残っていると、かえって不安を与えます。
載せたあとの使い方
- 求人票に案内を入れる:求人サイトやハローワークの求人票に、「社員インタビューはこちら」と採用ページのアドレスを載せます。
- SNSで紹介する:インタビューの一言と写真をSNSに載せ、続きは採用ページへ案内します。
- 説明会や面接で使う:会社説明会や面接の前に読んでもらうと、話が具体的に進みます。
- 面接で感想を聞く:応募した人に「どのインタビューを読みましたか」「印象に残ったことは」と聞くと、どの話が役に立っているかが分かり、次のインタビューづくりに生かせます。
- 定期的に見直す:年に一度くらい、内容が今の職場と合っているかを確かめ、新しい社員の話を足していきます。
求人を出しても応募が来ないときは、インタビューだけでなく、ほかの見直しも合わせて行うと効果的です。くわしくは求人を出しても応募が来ない中小企業へでまとめています。
まとめ
社員インタビューは、求職者が働く自分を想像するための材料です。読んでほしい人を決め、その人に近い社員に、仕事の中身、覚えていく流れ、大変なことまで具体的に聞きましょう。答えが出たら「たとえば?」と聞き返し、場面や数字を引き出すのがコツです。載せる範囲は本人と決め、記事の最後から募集要項へつなげます。採用ページ全体の作り方は、採用ページで応募が増える書き方でまとめています。
よくある質問
最初は1人からでも大丈夫です。話すのが苦手な人には、質問に紙で答えてもらい、それをもとにまとめる方法もあります。
本人の了承の範囲にもよりますが、退職した社員の記事は、内容が今の職場と違ってくるため、外すか差し替えるのがおすすめです。
2〜3人分あれば十分です。職種ごとに一人ずつそろえると、会社全体の様子が伝わります。
できます。社外の人が聞くほうが、社員も本音を話しやすいことがあります。マツケンスタジオでも、聞き取りと記事づくりをお手伝いしています。
全部でなくて大丈夫です。読んでほしい人に合わせて10〜15問ほど選び、話が広がったところを深く聞くほうが、良い記事になります。
話を聞くのは1人30分〜1時間ほどです。そのあと、録音を聞き返してまとめ、本人に確認してもらい、写真をそろえるまでを考えると、最初の1本は数日から1〜2週間ほど見ておくと、慌てずに進められます。
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