採用ページで応募が増える書き方|現場のある会社の場合
公開日 / 更新日 | マツケンスタジオ 責任者
- 求職者が応募の前に確かめていることと、採用ページの作り方の手順
- 載せておきたい情報と、募集要項で守りたいルール
- 写真・先輩の声の見せ方、求人サイトとのつなげ方、公開後の見直し
ホームページのご相談は無料です
「求人サイトに出しているのに、応募が来ない」。製造業、建設業、運送業など、現場のある会社でよく聞く悩みです。
求職者の多くは、求人サイトで会社を見つけたあと、応募する前に会社のホームページを確かめます。そこで働く様子が分からないと、応募をやめてしまうことがあります。この記事では、応募につながる採用ページの作り方と書き方を、手順に沿ってまとめます。
採用ページと求人サイトのちがい
求人サイトやハローワークの求人票は、多くの人の目にとまるのが強みです。ただ、書ける項目や文字数が決まっていて、どの会社も同じ形に並びます。給与や休日は比べられても、「どんな人と、どんな毎日を過ごすのか」までは伝えきれません。
会社のホームページの採用ページは、載せる内容も量も自由に決められます。写真をたくさん使ったり、先輩の話を長めに載せたりできます。役割で分けると、次のようになります。
| 求人サイト・求人票 | 会社の採用ページ | |
|---|---|---|
| 役割 | 会社を見つけてもらう | 会社をくわしく知ってもらい、応募を決めてもらう |
| 載せられる内容 | 決まった項目と文字数の中で | 自由。写真・インタビュー・一日の流れなど |
| 掲載の期間 | 掲載している間だけ | 自社で管理する限り、ずっと残る |
どちらか一方ではなく、「求人サイトで見つけてもらい、採用ページで確かめてもらう」という組み合わせで考えるのが基本です。
求職者が応募の前に確かめていること
- どんな仕事をするのか:一日の流れ、扱うもの、使う機械や道具のイメージ。
- どんな人と働くのか:職場の雰囲気、年齢層、先輩の人柄。
- 続けられそうか:未経験でも覚えられるか、教えてもらえるか、休みは取れるか。
- 条件:給与、休日、勤務時間、手当、資格取得の支援。
- この会社は大丈夫か:会社の歴史、取引先、事業の安定感。
採用ページは、この5つの問いに順番に答えていくつもりで作ると、抜けが少なくなります。
採用ページの作り方|5つの手順
1. どんな人を、何人採りたいかを決める
最初に、採りたい人の姿をはっきりさせます。「若い人」「やる気のある人」だけでは、何を書けばいいかが決まりません。「未経験の20代で、手を動かす仕事が好きな人」「普通免許を持っていて、地元で長く働きたい人」のように、できるだけ具体的に書き出します。職種が複数あるときは、職種ごとに分けて考えます。
2. その人が不安に思うことを書き出す
採りたい人が応募の前にためらいそうなことを、思いつくだけ挙げます。「体力がもつか」「怒られないか」「休みは取れるか」「資格がなくても大丈夫か」。今いる社員に、入社前に不安だったことを聞くのが一番の近道です。ここで出た不安に答えることが、採用ページの中身になります。
3. 自社の良いところを、社員から集める
社長が思う会社の良さと、社員が感じている良さは、ちがうことがよくあります。「この会社を選んだ理由」「続けている理由」を何人かに聞くと、求職者に響く言葉が見つかります。
4. 載せる内容と、ページの構成を決める
集めた材料を、次の節で紹介する項目に振り分けます。最初からすべてをそろえる必要はありません。仕事内容、一日の流れ、条件、先輩の声、応募の方法があれば、まずは公開できます。
5. 公開して、応募の数と経路を見る
公開したら終わりではありません。応募が増えたか、応募した人が採用ページを見ていたかを確かめ、足りないところを書き足していきます。くわしくは、後半の「公開したあとに見直すこと」で紹介します。
採用ページに載せておきたい情報
仕事内容と一日の流れ
「製造スタッフ」「現場作業員」だけでは、何をするのか想像できません。朝の段取りから、作業、片付けまで、一日の流れを時間ごとに書くと、働く姿が具体的に見えてきます。表にすると、ひと目で分かります。
未経験から覚えていく流れ
現場の仕事は、「自分にできるか」が一番の不安です。最初の1か月は何をするか、いつごろ一人で任されるか、資格はどう取るのか。覚えていく順番を書いておくと、安心して応募できます。
給与・休日・手当
できるだけ具体的に書きます。「経験による」だけではなく、入社したときの例や、何年目でどのくらいになるかの例があると、判断しやすくなります。残業がどのくらいあるか、休みがどのくらい取れているかも、実際の様子が分かる書き方にすると信頼されます。
この先の道筋(キャリアの例)
入社して3年後、5年後にどんな仕事を任されているか。班長や現場の責任者になった先輩がいれば、その道筋を例として書きます。資格を取ると手当がつく、などの仕組みがあれば一緒に載せます。
代表からのメッセージ
中小企業では、社長の人柄が会社の雰囲気を決めることが多いです。立派な理念を並べるより、「どんな人と一緒に働きたいか」「社員にどうなってほしいか」を、社長自身の言葉で短く書くほうが伝わります。
数字で見る会社
社員の人数、平均年齢、男女の人数、勤続年数、年間の休日数など、数字で出せるものをまとめておくと、会社の姿がつかみやすくなります。載せる数字は、実際の値を確かめてから書きましょう。
会社のこと
どんな仕事をしている会社で、どんな取引先と仕事をしているか。長く続いている会社なら、その歴史も安心材料になります。
募集要項とよくある質問
職種ごとの募集要項(仕事内容、勤務地、勤務時間、給与、休日など)は、ひとまとめにして見やすく載せます。面接や電話でよく聞かれることは、「よくある質問」として先に答えておくと、応募の前の迷いが減ります。
募集要項で守りたいルール
採用ページの募集要項も、会社が出す募集の情報です。法律で決められていることがあるので、作るときに確かめておきましょう。
- 募集広告に表示すること:厚生労働省は、労働者の募集広告に、会社の名前、住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金を表示するよう示しています。
- 2024年4月から明示する項目が増えた:職業安定法施行規則の改正で、2024年4月1日から、募集のときに「従事すべき業務の変更の範囲」「就業の場所の変更の範囲」「有期労働契約を更新する場合の基準(通算契約期間または更新回数の上限を含む)」を明示することが加わりました。将来の配置転換や転勤の見込みも含めて書く、ということです。
- 固定残業代を払っている場合:厚生労働省は、固定残業代制をとる場合は、募集要項や求人票に「固定残業代を除いた基本給の額」「固定残業代に関する労働時間数と金額などの計算方法」「固定残業時間を超えた時間外労働・休日労働・深夜労働に割増賃金を追加で支払うこと」の3つをすべて明示するよう求めています。
- 実際とちがうことを書かない:良く見せようとして、実際とちがう条件を書くのは避けます。入社後に「話がちがう」となれば、すぐに辞めてしまう原因にもなります。
細かな書き方は、厚生労働省やハローワークの案内で確かめるか、社会保険労務士などの専門家に相談してください。
写真と先輩の声の見せ方
- 現場の写真:作業している様子、使っている機械や車両、休憩の様子など。きれいに整えすぎず、実際の雰囲気が伝わる写真のほうが信頼されます。
- 先輩の声:入社したきっかけ、仕事のやりがい、大変なこと、休日の過ごし方。良いことだけでなく、大変なことも書くと、かえって信頼につながります。
- 顔を出すかどうか:本人の了承を必ず取ります。顔を出さない場合は、手元や後ろ姿の写真でも雰囲気は伝わります。
- 写真の数:仕事の写真、人の写真、職場(更衣室・休憩室・駐車場など)の写真をそろえると、通う毎日を想像しやすくなります。
先輩の声の集め方や、そのまま使える質問の例は、採用ページの社員インタビューの作り方でくわしく紹介しています。写真の撮り方はホームページに載せる写真と文章の用意のしかたも参考にしてください。
職種ごとの書き方のポイント
- 製造の仕事:扱う製品や材料、使う機械、立ち仕事かどうか、覚えるまでの期間。「ものづくりが好き」だけでなく、具体的な作業が分かるように。
- 建設・現場の仕事:現場の範囲(日帰りか、出張があるか)、朝の集合時間、資格取得の支援、道具や作業着の支給。
- ドライバーの仕事:車両の種類、コースの例(日帰り・長距離)、荷物の積み下ろしの有無、休みの取り方、免許取得の支援。
- 事務や営業の仕事:現場との関わり方、使う道具(パソコンなど)、どんな取引先と話すか。
スマホで読みやすくする
求職者の多くは、通勤の合間や休憩時間に、スマホで採用ページを見ます。パソコンで見やすくても、スマホでは文字が小さかったり、表がはみ出したりすることがあります。
- 文字は大きめにし、1つの段落を短くする
- 募集要項の表は、スマホでも横にはみ出さない形にする
- 「応募する」「見学を申し込む」のボタンを、ページの途中と最後の両方に置く
- 電話番号は、押すとそのまま電話がかけられるようにする
公開する前に、必ず自分のスマホで最初から最後まで読んでみましょう。
求人サイトとのつなげ方
求人サイトは多くの人の目にとまりますが、載せられる情報には限りがあります。求人サイトには、会社の採用ページのアドレスを載せておき、「くわしい仕事の様子はこちら」と案内しましょう。
採用ページには、応募の方法を分かりやすく書いておきます。電話、メール、応募フォームなど、応募しやすい方法を選べるようにすると、応募のハードルが下がります。見学だけでも受け付けていると、さらに気軽に問い合わせてもらえます。
応募の入口を分かりやすくする
採用ページを読んで「応募してみよう」と思った人が、迷わず連絡できるようにしておきます。
- 応募フォームの項目は、名前・連絡先・希望の職種など、最低限にする
- 電話で問い合わせたい人のために、受付時間と担当の部署を書いておく
- 「まずは見学から」「話を聞くだけでも」と書いて、応募のハードルを下げる
- 応募のあと、どのくらいで連絡がくるかを書いておく
採用ページを見てもらうための工夫
- 求人票に採用ページのアドレスを載せる:ハローワークや求人サイトの求人票に、会社の採用ページを載せておきます。
- 会社案内や名刺にQRコードを入れる:説明会や学校訪問、紹介の場面で、その場で見てもらえます。
- SNSで現場の様子を発信する:InstagramなどのSNSで日々の様子を見せ、くわしくは採用ページへ案内します。
- 社員に紹介してもらう:知り合いに声をかけるときに、採用ページのアドレスを送ってもらうと、話が伝わりやすくなります。
応募が来たあとの対応も大切
せっかく応募が来ても、連絡が遅いと、ほかの会社に決まってしまうことがあります。応募が来たら、できるだけ早く、遅くとも数日以内に返事をするようにしましょう。面接や見学の日程の候補をいくつか出すと、話が進みやすくなります。採用ページに「応募から面接までの流れ」を書いておくと、応募する人も安心です。
公開したあとに見直すこと
- 応募した人に聞く:面接のときに「どこで会社を知りましたか」「採用ページのどこを読みましたか」と聞くと、どの情報が役に立ったかが分かります。
- よく聞かれることを書き足す:面接や電話で何度も聞かれることは、採用ページに答えが足りていない部分です。よくある質問に加えていきます。
- 情報を新しく保つ:募集を終えた職種、変わった条件、辞めた社員のインタビューが残っていないか、少なくとも募集を出すたびに確かめます。
- アクセスの数を見る:採用ページがどのくらい見られているかを確かめ、見られていなければ、求人票やSNSからの案内を見直します。
それでも応募が来ないときの見直し方は、求人を出しても応募が来ない中小企業へでまとめています。
採用ページの作り方の選び方
採用ページを作る方法は、大きく分けて3つあります。
- 今のホームページに採用のページを足す:会社のホームページの中に採用の項目を作ります。会社のことと採用のことを行き来でき、別のサイトを管理する手間もかかりません。
- 採用ページを作るサービスを使う:決まった形に文章や写真を入れていくものです。手早く作れますが、見た目や載せ方の自由はかぎられます。
- 制作会社に頼む:取材や写真、文章づくりから任せられます。採りたい人に合わせた構成を一緒に考えてもらえます。
どの方法でも、大切なのは中身です。マツケンスタジオでは、採用に困っている会社のために、会社のサイト全体より先に採用ページだけを作ることもできます。最初の相談から公開後まで同じ担当が受け持ち、公開後の更新も続けられます。社内で更新するのが難しい場合は、月額サポートで代わりに更新することもできます。採用ページを含めたページの組み立て方は、ホームページは何ページ必要?も参考にしてください。
避けたい書き方
- どの会社にも当てはまる言葉だけ:「アットホームな職場」「やる気のある方歓迎」だけでは、違いが伝わりません。
- 古い情報のまま:募集が終わった職種や、変わった条件が残っていると、応募する人が迷います。
- 条件をぼかしすぎる:聞かないと分からない情報が多いと、応募をためらわれます。
- 良いことしか書かない:大変なことが一つも書かれていないと、かえって本当かどうか疑われます。
まとめ
採用ページで大切なのは、応募する人が「ここで働く自分」を想像できるようにすることです。採りたい人を決め、その人の不安を書き出し、仕事内容、覚えていく流れ、条件、働く人の様子を具体的に書きましょう。募集要項は法律で決められた項目を確かめ、公開したあとも応募した人の声をもとに書き足していくことで、応募につながるページに育っていきます。業種ごとの考え方は、サイト制作の業種別ページでも紹介しています。
よくある質問
できます。採用に困っている場合は、まず採用ページから作り、会社のサイト全体へ広げていく進め方もあります。
入社したときの例や幅で書く方法があります。書ける範囲で具体的にするほうが、応募につながりやすくなります。
大丈夫です。明るい場所で、仕事の様子が分かるように撮れば、十分に伝わります。
両方をつなげるのがおすすめです。求人サイトで見つけてもらい、ホームページで働く様子を確かめてもらう流れをつくると、応募につながりやすくなります。
少なくとも募集を出すたびに、条件や職種、インタビューが今の状態と合っているかを確かめましょう。面接でよく聞かれることがあれば、その都度書き足していくのがおすすめです。
「何から始めればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。町工場発のマツケンスタジオが、ドメインの取得から公開後の更新まで、まるごとお手伝いします。いまは毎月3社まで、特別な価格で制作する「事例づくりモニター」も受け付けています。