研磨工場のホームページを作り直して、1か月で有効な問い合わせが3倍になった話
公開日 | マツケンスタジオ 責任者
- 作り直す前に考えたこと
- 実際に変えた5つのこと
- ほかの会社で生かすときのポイント
ホームページのご相談は無料です
マツケンスタジオを運営する株式会社松本研磨工業は、神奈川県川崎市の金属研磨の町工場です。自分たちのホームページを作り直したところ、リニューアルから1か月で、有効なお問い合わせが3倍になりました。
「有効な」というのは、営業の電話やいたずらではなく、実際の仕事の相談につながるお問い合わせのことです。この記事では、作り直す前に考えたことと、実際に変えたことを紹介します。
作り直す前の状態
町工場の仕事は、長く紹介や付き合いが中心でした。技術には自信があっても、それを外に伝える手段がほとんどありません。いまは発注する側も、まずインターネットで依頼先を探します。「いい仕事をしているのに、知られていない」。それが、ホームページを作り直した一番の理由です。
作り直す前に考えたこと
考えたのは、「どんな会社の、どんな人が、どんな言葉で探しに来るか」です。
- 誰が探しに来るか:部品や製品の仕上げを外に頼みたい、製造業の設計者や購買の担当者
- どんな言葉で探すか:「ステンレス 鏡面仕上げ」「試作 1個 研磨」のように、材質や仕上がり、数量を組み合わせた具体的な言葉
- 何を知りたいか:自分の部品を頼めるか、1個でも受けてもらえるか、図面がなくても相談できるか
その言葉と疑問に、サイトの中でまっすぐ答えることを大切にしました。
1. 最初の画面で、何ができる会社かを伝える
最初の画面に、対応している研磨の種類と、「図面なしでも見積もり」「1個から対応」といった、相談のハードルを下げる言葉を並べました。お問い合わせのボタンも、最初の画面から押せる位置に置いています。スマホで見たときにも、最初の画面にボタンが入るように調整しました。
2. 何ができるかを、具体的な言葉で書く
「高品質・短納期」のような言葉だけでは、ほかの会社との違いが伝わりません。対応できる材質、仕上がりの目安、数量、納期の目安を、画像ではなく文章と表で書きました。発注する人が、自分の部品に当てはめて判断できるようにするためです。
3. 探している人の疑問に答える記事を書く
「鏡面仕上げとは」「研磨を1個から頼めるか」など、依頼を考えている人が調べることに答えるコラムを、30本以上書きました。記事の最後には、関係するサービスのページや相談の入口を置き、読んだ人がそのまま相談しやすい流れにしています。
記事のテーマは、実際によく聞かれることや、検索で調べられている言葉から選びました。書くときは、専門用語をできるだけ使わず、研磨に詳しくない購買の担当者にも伝わる言葉にしています。一方で、自社の作業の進め方や道具のような、社内のノウハウは載せないと決めています。載せるのは、発注する人が判断するために必要な情報だけです。
4. AIにも伝わる形にする
ChatGPTなどのAIで会社を探す人も増えています。よくある質問をページごとに整理し、会社の基本情報をAI向けにまとめたファイル(llms.txt)も置きました。検索エンジンに向けた情報(構造化データ)も、画面の内容に合わせて整えています。
5. 問い合わせの入口を分かりやすくする
お問い合わせフォームは入力する項目をしぼり、「図面がなくても相談できる」ことをはっきり書きました。送った人には、内容の控えが自動でメールで届くようにしています。電話で相談したい人のために、受付時間も目立つ場所に載せました。
あえてやらなかったこと
作り直すときに、あえてやらなかったこともあります。
- 中身のない飾りの言葉:「挑戦」「未来」のような、どの会社にも当てはまる言葉は使わず、何ができるかを書くことに文字数を使いました。
- 英語の飾り見出し:見出しは、読む人がすぐ分かる日本語にしました。
- 表示を重くする仕掛け:スマホでもすぐ表示されるよう、大きな画像や重い動きは控え、文字の表示も軽くなるように整えました。
結果と、いま続けていること
リニューアルから1か月で、有効なお問い合わせは3倍になりました。いまも、検索でどんな言葉から見られているかを確かめながら、記事の追加や書き直しを続けています。
公開後に見ている数字
作り直したあとは、次のような数字を定期的に確かめています。
- どんな言葉で検索されて表示されたか:想定していた言葉で見つけてもらえているかを確かめ、足りない情報は記事やページに足します。
- よく読まれているページ:読まれているのに問い合わせにつながっていないページは、相談の入口の置き方を見直します。
- お問い合わせの中身:どんな相談が来ているかを見て、よく聞かれることは「よくある質問」に追加します。
ほかの会社で生かすときのポイント
業種が違っても、考え方は同じです。
- 探しに来る人と、その言葉を具体的に考える:業種や地域、頼みたいことの組み合わせで探されます。
- 何ができるかを、判断できる形で書く:できること、できないこと、数量や期間の目安。
- 相談の入口を、分かりやすく一つにまとめる:最初の画面から押せる位置に置きます。
特別なことをしたわけではありません。探している人の言葉で、何ができるかをきちんと書く。その積み重ねです。同じやり方で、ほかの会社のホームページもお手伝いしています。
よくある質問
業種によって探される言葉は違いますが、「探している人の言葉で、何ができるかを具体的に書く」という考え方は同じです。業種ごとの考え方は、業種別のページでも紹介しています。
リニューアルから1か月で、有効なお問い合わせが3倍になりました。
見た目を整えるだけでは、大きくは変わらないことが多いです。何ができる会社かが伝わる中身と、問い合わせまでの流れを一緒に見直すことが大切です。
本数より、探している人の疑問に一つずつ答えることが大切です。まずは、よく聞かれる質問から数本書いて、見られ方を確かめながら増やしていくのがおすすめです。
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