設備工事・電気工事のホームページに載せたいこと|元請けと求職者に伝わる作り方
公開日 | マツケンスタジオ 責任者
- 設備工事のホームページを見ている人と、確かめていること
- 許可・登録・資格の載せ方と、取引先名を出せない施工実績の書き方
- 保守・協力会社募集・採用ページの作り方と、費用の考え方
ホームページのご相談は無料です
電気工事、空調、給排水、消防設備などの設備工事会社は、元請けからの仕事が中心で、「うちは営業しなくても仕事が来る」という会社も多いと思います。けれども、新しい元請けが協力会社を探すとき、ビル管理会社が修繕の依頼先を探すとき、そして働きたい人が応募を考えるとき、まず会社の名前で検索して、ホームページを確かめます。
この記事では、設備工事会社のホームページを誰が見ているのか、何をどう載せればよいのかを、制作する側の目線でまとめます。建設業全体に共通する話は建設業のホームページに載せたいことで紹介しているので、ここでは許可と登録、資格者の数、設備ならではの施工実績の書き方、保守の案内、協力会社募集と採用など、設備工事ならではの点を中心にします。
設備工事のホームページを見ている人
設備工事の仕事は、個人のお宅からの依頼よりも、会社や施設からの依頼が中心です。ホームページを見ているのは、主に次の人たちです。
| 見ている人 | 確かめていること |
|---|---|
| 元請け・ゼネコン | 許可を受けている業種、資格者の人数、どの規模の建物を担当してきたか、対応できる地域 |
| ビル管理会社 | 修繕や更新、点検を頼めるか、急ぎのときに連絡がつくか、対応できる設備の種類 |
| 工場・店舗の施主 | 稼働中や営業中でも工事できるか、同じような建物での実績、相談の窓口 |
| 協力会社・一人親方 | どんな工事を任せてもらえるか、取引の条件、連絡の方法 |
| 求職者 | 未経験から始められるか、資格を取るための支え、休みと残業の実際 |
同じ設備工事でも、元請けは「この規模の現場を任せられるか」を見ており、ビル管理会社は「困ったときに頼めるか」を見ています。求職者は「ここで一人前になれるか」を見ています。それぞれが探している情報に、迷わずたどり着ける作りにすることが大切です。
どの人も、知りたいことが見つからなければ、問い合わせる前に別の会社のページへ移ってしまいます。電話一本で仕事が決まる付き合いの長い取引先とは違い、ホームページで初めて会社を知る人には、書いてあることがすべてです。
対応できる工事を、設備の種類で書く
「電気設備工事一式」「空調・衛生設備工事」とだけ書いても、何ができる会社なのかは伝わりにくいものです。設備工事を頼む人は、自分の現場で必要な工事に対応しているかを知りたいので、設備の種類と工事の内容を分けて書きましょう。
- 電気設備:受変電設備、幹線・動力、照明・コンセント、弱電(電話・LAN・防犯カメラなど)
- 空調・換気設備:業務用空調の新設・入れ替え、換気・排煙、ダクト
- 給排水衛生設備:給水・給湯、排水、衛生器具、ポンプまわり
- 消防設備:屋内消火栓、スプリンクラー、自動火災報知設備などの工事と点検
あわせて、「新築」「改修・更新」「保守・修理」のどれに対応しているかも書きます。新築の現場が中心の会社と、既存の建物の設備更新が得意な会社とでは、頼む側の探し方が違うからです。主な工事は、種類ごとにページを分けると、それぞれの内容と実績をくわしく書けます。
対応していない工事を書いておくのも親切です。「高圧の受変電設備は協力会社と組んで対応」「設計からは受けていない」のように書いておくと、合わない相談が減り、合う相談が来やすくなります。
建設業許可・電気工事業の登録・資格者の数
設備工事を頼む元請けは、取引を始める前に、許可と資格を必ず確かめます。会社概要の欄に、次の3つをそろえて載せましょう。
建設業許可の業種
建設業の許可は、工事の種類ごとに分かれた29の業種ごとに受けるものです。設備工事に関わるのは、電気工事業、管工事業、電気通信工事業、消防施設工事業、機械器具設置工事業などです。国土交通省の業種の分け方では、たとえば屋内消火栓やスプリンクラー、火災報知設備を取り付ける工事は消防施設工事にあたります。許可の番号と、許可を受けている業種をすべて書いておくと、どこまで請け負える会社かが一目で伝わります。
電気工事業の登録
電気工事を行う会社は、建設業の許可とは別に、「電気工事業の業務の適正化に関する法律」にもとづく手続きが必要です。福島県の案内では、電気工事業者は「登録」「通知」「みなし登録」「みなし通知」の4つに分かれています。建設業の許可を持つ会社は「みなし登録」などの届出になります。登録とみなし登録の会社では、主任電気工事士を置くことが必要です。
この法律では、営業所と工事の現場に、登録番号などを書いた標識を掲げることが決められています。埼玉県では、ホームページにも標識と同じ内容(登録番号、登録年月日、名称、代表者の氏名、営業所の名称、電気工事の種類、主任電気工事士などの氏名)を載せるよう、電気工事業者に協力を呼びかけています。義務ではありませんが、会社概要に載せておくと、きちんと手続きをしている会社だと伝わります。
資格を持つ人の人数
設備工事では、資格を持つ人の数が、そのまま会社の力として見られます。資格の名前と人数を、表にして載せておきましょう。
| 資格 | 載せ方の例 |
|---|---|
| 電気工事士 | 第一種・第二種に分けて人数を書く |
| 電気工事施工管理技士・管工事施工管理技士 | 1級・2級、技士補に分けて人数を書く |
| 消防設備士 | 甲種・乙種と、類(第1類、第4類など)を書く |
消防試験研究センターの説明では、消防設備士の甲種は工事・整備・点検ができ、乙種は整備と点検ができます。どの種類と類を持つ人がいるかで、工事まで任せられるのか、点検までなのかが変わるため、細かく書いておくほど頼む側に親切です。人数は年に一度、許可の更新や決算の時期などに合わせて見直しましょう。
施工実績は「建物・規模・工事範囲」で書く
設備工事の施工実績は、完成した建物の外観写真だけでは、何をしたのかが伝わりません。設備は天井の中や機械室など、見えないところにあることが多いからです。1件ごとに、次のことを書き添えましょう。
- 建物の種類:事務所ビル、工場、倉庫、店舗、病院、学校、マンションの共用部など
- 規模:階数や延床面積など、出せる範囲で
- 工事の範囲:どの設備を、新設したのか、入れ替えたのか、一部を担当したのか
- 立場:元請けから請けた工事か、施主から直接請けた工事か
- 条件と工夫:工場の稼働を止めずに行った、店舗の営業時間外に行った、短い工期に合わせた、など
とくに「条件と工夫」は、設備工事ならではの強みが出るところです。施主や元請けは、「うちの現場と同じような条件でやったことがあるか」を知りたいので、夜間の作業や、使いながらの改修の経験は、具体的に書くほど伝わります。
取引先の名前を出せないとき
元請けからの仕事が多い会社では、元請けや建物の名前を出せないことがよくあります。その場合も、名前を出さずに書ける情報はたくさんあります。
| 名前を出す書き方 | 名前を出さない書き方の例 |
|---|---|
| 〇〇建設様 〇〇ビル新築工事 | 市内の事務所ビル新築(地上8階) 電気設備工事一式 ゼネコンの協力会社として担当 |
| 〇〇食品様 工場空調更新 | 県内の食品工場 空調設備の更新 稼働を止めずに区画ごとに切り替え |
写真は、看板や建物の外観で場所が分かるものを避け、盤や配管、機器の取り付けの様子など、工事の中身が分かるものを選びます。載せてよいかどうかは取引先によって違うので、載せる前に確かめておきましょう。事例ページの書き方は、製造業のホームページに載せたい「設備一覧」と「加工事例」の書き方も参考になります。
実績の数が多い会社は、一覧にして「建物の種類」「設備の種類」で絞り込めるようにすると、見る人が自分の現場に近い例を探しやすくなります。
保守点検と緊急対応の案内
ビル管理会社や工場の施主にとって、設備工事会社は「工事が終わったら終わり」の相手ではありません。故障したときや点検の時期に、頼める会社かどうかを見ています。保守や修理を受けている会社は、専用のページを作り、次のことを書いておきましょう。
- 対応できる設備と内容:点検、修理、部品の交換、設備の更新の相談など
- 受付の時間と方法:平日の受付時間、夜間・休日の受付の有無、電話とフォームの使い分け
- 対象:初めての依頼も受けるのか、工事をした建物や保守契約のある取引先に限るのか
- 流れ:連絡を受けてから、現地の確認、見積り、作業までの流れ
夜間や休日の対応をしていない場合は、そのことも正直に書きます。できないことを書いておくほうが、いざというときに頼む側が困りません。対応している場合も、「必ずすぐに駆けつけます」のような言い切りは避け、受付の時間と、状況によって変わることを書いておきましょう。
保守のページは、新しい工事の入口にもなります。点検で設備の古さが分かり、更新の相談につながることがあるからです。
対応エリアとGoogleマップ
設備工事は、現場まで職人と車両が通える範囲で受けることがほとんどです。対応エリアは、「〇〇県全域」とだけ書くより、よく工事をしている市区町村の名前を並べるほうが、頼む側にも検索にも伝わります。保守や緊急の対応ができる範囲が工事の範囲より狭い場合は、分けて書いておきましょう。
ビル管理会社や店舗の担当者が「〇〇市 電気工事」「近くの空調工事」のように探すと、地図と一緒に会社の情報が出てきます。これがGoogleビジネスプロフィールで、無料で登録できます。Googleのヘルプでは、お客様のところへ出向いて仕事をする「非店舗型ビジネス」の例として配管工事が挙げられており、事務所でお客様に対応していない場合は住所を載せず、サービス提供地域を設定するよう案内されています。整え方はGoogleマップで選ばれる会社の共通点で紹介しています。マツケンスタジオでは、Googleマップの登録・整備からお手伝いできます。
協力会社募集のページ
設備工事は、電気、配管、ダクト、保温、計装など、さまざまな職種が組んで進む仕事です。忙しい時期に人手が足りず、仕事を断ってしまった経験がある会社も多いと思います。協力会社募集のページがあれば、検索で見つけた会社や一人親方が、条件を確かめてから連絡できます。
- 募集する職種と、任せたい工事の内容
- 対応してほしい地域と、現場の種類(新築・改修・保守など)
- 必要な資格や、加入してほしい保険
- 支払いの条件と、取引の始め方
- 安全の決まりや、現場で守ってほしいこと
「どんな人と組みたいか」まで書いておくと、合う相手から連絡が来やすくなります。募集のページは、問い合わせフォームの項目も、協力会社向けに分けておくと、やり取りが早くなります。
採用ページ:資格取得の支えと、見習いからの流れ
設備工事会社の多くが、人手の確保に悩んでいます。求職者、とくに未経験の若い人は、「資格がなくても大丈夫か」「どうやって一人前になるのか」が分からないと、応募をためらいます。採用ページでは、次のことを具体的に書きましょう。
見習いから一人前までの流れ
入社して最初の1か月、半年、1年、3年で、どんな仕事をして、どんな資格を目指すのかを、順に書きます。たとえば電気工事の会社なら、「先輩について材料の運び込みや配線の補助から始め、第二種電気工事士を目指す」のように、実際の流れをそのまま書くのが一番伝わります。施工管理の職種があるなら、職人の職種とは分けて書きましょう。
資格を取るための支え
受験の費用や講習の費用を会社が出すのか、講習や試験の日を勤務として扱うのか、資格を取ったら手当がつくのかなど、会社としての支えを書きます。資格の種類ごとに、これまで何人が取ったかを書けると、なお伝わります。
休みと残業の実際
厚生労働省の資料によると、2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、原則は月45時間・年360時間までになりました。働き方を見直した会社は、週休の形、年間の休日数、残業のおおよその時間を、書ける範囲で具体的に載せましょう。求職者が一番気にしているところの一つです。
採用ページの書き方は、採用ページで応募が増える書き方と求人を出しても応募が来ない中小企業へでもくわしく紹介しています。
ページの構成と、作り方・費用の考え方
設備工事会社のホームページは、次のような構成がよく合います。
- トップページ
- 会社概要(許可・登録・資格者の数)
- 工事の案内(設備の種類ごと)
- 施工実績
- 保守・修理の案内
- 協力会社募集
- 採用情報
- お問い合わせ
すべてを一度に作る必要はありません。一番困っていることから先に作るのが、無理のない進め方です。ページ数の考え方はホームページは何ページ必要?で紹介しています。
制作費用は、ページの数、文章と写真を誰が用意するか、施工実績を自分たちで足していける仕組みにするか、などで決まります。相場は頼む内容によって大きく違うため、一つの金額で言い切ることはできません。考え方の例として、マツケンスタジオの料金を紹介します。
| ページ数 | 設備工事会社での使い方の例 | 料金 |
|---|---|---|
| 1ページ(LP) | 採用だけ、協力会社募集だけなど、目的を一つに絞る | 15万円〜 |
| 2〜5ページ | 会社概要、工事の案内、施工実績、問い合わせをそろえる | 30万円〜 |
| 6〜20ページ | 設備の種類ごとのページ、保守、協力会社募集、採用まで用意する | 60万円〜 |
| 21ページ以上 | 実績の数が多く、ページを細かく分けたい場合 | お見積り |
期間は、LPで数週間〜1か月ほど、会社のホームページで1〜3か月ほどが目安です。ドメインとサーバーはお客様の名義のまま進め、最初の相談から公開後まで同じ担当が対応します。現場が忙しく、施工実績の追加などの更新が難しい場合は、月額のサポートで代わりに更新することもできます。業種ごとの進め方は、建設業のホームページ制作のページでも紹介しています。
相談の前にそろえておくと、話が早いもの
- 建設業許可の番号と業種、電気工事業の登録番号などが分かる書類の写し
- 資格の種類ごとの人数
- 施工実績の写真と、建物の種類・規模・工事範囲のメモ(名前を出せるかどうかも)
- 保守や緊急対応の受付の時間と、対応している範囲
- 採用したい職種と、給与や休み、資格取得の支えの内容
まとめ
設備工事会社のホームページは、元請けやゼネコン、ビル管理会社、工場や店舗の施主、そして働きたい人が見ています。対応できる工事を設備の種類で書き、建設業許可の業種、電気工事業の登録、資格者の人数を会社概要にそろえて載せましょう。施工実績は、取引先の名前を出せなくても、建物の種類・規模・工事範囲・工夫したことを書けば、十分に会社の力が伝わります。保守や緊急対応の案内、対応エリアとGoogleマップ、協力会社募集、資格取得の支えと見習いからの流れが分かる採用ページまでそろうと、仕事と人の両方の入口になります。すべてを一度に作らなくても、一番困っていることから始めて、施工実績を少しずつ足していけば、ホームページは会社と一緒に育っていきます。
よくある質問
新しい元請けやビル管理会社は、取引の前に会社の名前で検索して、許可や資格者の数、施工実績を確かめることが多いものです。採用でも、会社の様子が分かるホームページがあると応募につながりやすくなります。
名前を出さなくても、建物の種類、規模、担当した設備と工事の範囲、工夫したことを書けば、会社の力は伝わります。写真は場所が分かるものを避け、載せてよいかを取引先に確かめてから使いましょう。
埼玉県などは、営業所に掲げる標識と同じ内容をホームページにも載せるよう、電気工事業者に協力を呼びかけています。建設業許可の番号と業種、資格者の人数とあわせて、会社概要に載せておくのがおすすめです。
対応していないことも、正直に書いておくほうが親切です。受付の時間と、対応している内容や範囲をはっきり書いておくと、頼む側が迷わず、合う相談が来やすくなります。
入社してから一人前になるまでの流れと、最初に目指す資格、受験の費用や講習の扱いなど会社としての支えを、具体的に書きましょう。休みと残業の実際も、書ける範囲で載せると安心してもらえます。
できます。一番困っていることに絞って1ページで作り、あとから会社概要や施工実績のページを足していく進め方もあります。
「何から始めればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。町工場発のマツケンスタジオが、ドメインの取得から公開後の更新まで、まるごとお手伝いします。いまは毎月3社まで、特別な価格で制作する「事例づくりモニター」も受け付けています。