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静的サイトとは?動的サイトとの違い、メリット・デメリットと向いている会社

公開日  | マツケンスタジオ 責任者

この記事で分かること
  • 静的サイトと動的サイトの違い、WordPressとの関係
  • 静的サイトのメリット・デメリットと、向いている会社
  • フォーム・更新・公開場所の選び方と、それでも必要なセキュリティ

ホームページのご相談は無料です

ホームページの作り直しを考えていると、制作会社から「静的サイトで作りましょう」「WordPressにしますか」と聞かれることがあります。2026年10月にPHPの重大な脆弱性が公表されてからは、「静的サイトならPHPの心配がない」という話を耳にした方もいるかもしれません。

この記事では、静的サイトとは何か、動的サイトとの違い、よいところと弱いところ、向いている会社と向かない会社を、ホームページを作る側の目線で整理します。お問い合わせフォームや更新のしかた、公開する場所、静的サイトにしても必要なセキュリティについてもまとめました。技術に詳しくない方でも判断できるよう、できるだけやさしい言葉で書いています。

決まったページを配るPHPやDBを使わない表示が速い攻撃の入口が少ない更新には知識がいる2段階認証は必須

静的サイトとは

静的サイトとは、あらかじめ作っておいたページのファイルを、そのまま見る人に届けるホームページのことです。ページの中身は、HTML(文字や見出しの構造)、CSS(色や配置などの見た目)、JavaScript(ボタンを押したときの動きなど)で書かれたファイルとして、サーバーに置かれています。

見る人がページを開くと、サーバーは置いてあるファイルをそのまま送ります。その場でページを組み立てたり、データベース(情報をためておく入れ物)から内容を取り出したりはしません。そのため、誰がいつ見ても、同じページが表示されます。

たとえるなら、静的サイトは「印刷済みのパンフレットを棚に並べておき、来た人に手渡す」やり方です。内容を変えたいときは、パンフレットを刷り直して棚に置き直します。

「静的」は「動かない」という意味ではない

「静的」と聞くと、動きのない地味なページを思い浮かべるかもしれません。しかし、ここでいう「静的」は、サーバーの側でページを組み立てないという意味です。画面の中で写真が切り替わったり、メニューが開いたり、地図や動画を表示したりといった動きは、静的サイトでも作れます。見た目のデザインの自由さは、動的サイトと大きく変わりません。

静的サイトと動的サイトの違い

静的サイトと対になるのが、動的サイトです。動的サイトは、見る人がページを開くたびに、サーバーの上でプログラムを動かし、データベースから内容を取り出して、その場でページを組み立てて届けます。

さきほどのたとえでいえば、動的サイトは「来た人の注文を聞いてから、その場で書類を作って手渡す」やり方です。人によって違う内容を見せたり、入力されたことに応じて結果を変えたりできるのが強みです。ネットショップ、会員サイト、予約サイト、検索で絞り込める商品一覧などは、動的サイトで作られるのが一般的です。

比べること静的サイト動的サイト
ページのでき方あらかじめ作ったファイルをそのまま届ける開かれるたびにサーバーで組み立てる
サーバーで動くプログラム基本的に使わないPHPなどのプログラムが動く
データベース使わない使うことが多い
表示される内容誰が見ても同じ人や条件によって変えられる
表示の速さ速くしやすい組み立ての分、手間がかかる
攻撃される入口少ないプログラムやログイン画面の分、多い
サーバーの手入れ少なくてすむプログラムの更新などが続けて必要
文章の更新ファイルを直す知識がいる(仕組みしだい)管理画面から書きかえられる
向いている使い方会社案内、サービス紹介、採用ページ、LPネットショップ、会員サイト、予約、こまめなお知らせ

どちらがすぐれている、という話ではありません。ホームページで何をしたいかによって、合う作りが変わります。会社の紹介や問い合わせの窓口が中心なら静的サイト、会員ごとに違う画面を出したり、毎日のように記事を足したりするなら動的サイト、というのが大まかな目安です。

WordPressとの関係

中小企業のホームページでよく使われるWordPressは、動的サイトを作る仕組みです。WordPressは、サーバーの上でPHPというプログラムを動かし、データベースにしまった記事や設定を取り出して、ページを組み立てています。管理画面にログインすれば、専門の知識がなくても文章や写真を書きかえられるのが、WordPressが広く使われている理由です。

一方で、PHPを動かしている以上、WordPress本体やプラグイン(機能を足す部品)、テーマ(デザインのひな形)、PHPそのものの更新を続ける必要があります。更新を止めたままにすると、弱いところを突かれて書きかえられたり、ほかのサイトへの攻撃の踏み台にされたりするおそれがあります。WordPressが自社に必要かどうかは、ホームページにWordPressは必要か|向いている会社と、いらない会社で詳しく整理しています。

WordPressで作ったサイトを静的にする方法もある

WordPressの管理画面で文章を書き、公開するときにページをファイルとして書き出して、静的サイトとして公開するやり方もあります。更新のしやすさと、公開しているサイトの身軽さを両立させる考え方です。ただし、書き出しの手間が増えるほか、フォームや検索などの動く機能はそのままでは使えなくなるため、作りに慣れた制作会社と相談して決めるのが安心です。

すでにWordPressで作っているサイトを、静的サイトなどほかの作りに移すことを考えている場合は、WordPressから乗り換えるには?乗り換え先の比べ方と移行の手順もあわせて読んでみてください。

静的サイトのメリット

静的サイトのよいところは、大きく4つあります。

1. 攻撃される入口が少ない

Webサイトへの攻撃の多くは、サーバーで動いているプログラムの弱いところや、ログイン画面、データベースを狙って行われます。静的サイトは、サーバーの上でプログラムを動かさず、データベースもログイン画面も持たないため、こうした入口がそもそも少ないのが強みです。プラグインの古い版が狙われる、管理画面のパスワードを総当たりで試される、といった心配も、サイトの側にはありません。

ただし、入口が少ないことと、まったく攻撃されないことは違います。サーバーそのものや、サーバーに入るためのアカウント、ドメインの管理画面などは、静的サイトでも守る必要があります。これについては後の章で説明します。

2. 表示が速い

静的サイトは、ページをその場で組み立てる必要がなく、できあがったファイルを送るだけなので、表示を速くしやすい作りです。ページの表示が遅いと、見る人が待ちきれずに離れてしまうことがあります。とくにスマートフォンで外出先から見る人にとって、すぐに開くことは大事です。

なお、静的サイトでも、大きすぎる写真や動画をたくさん載せれば遅くなります。速さを保つには、写真の大きさを整えるなど、作るときの工夫も欠かせません。

3. サーバーの手入れが少ない

動的サイトでは、サーバーで動くプログラムやプラグインの更新、データベースの控え(バックアップ)など、公開した後も手入れが続きます。静的サイトは、置いてあるファイルを届けるだけなので、プログラムの更新に追われることがほとんどありません。「更新を忘れていたら、いつの間にか古い版のまま何年もたっていた」ということが起きにくいのは、担当者が少ない中小企業にとって大きな利点です。

4. 費用をおさえやすい

静的サイトは、サーバーに求めるものが少ないため、公開する場所の選択肢が広く、料金のおさえられたサーバーや、静的サイト向けのホスティングサービス(Webサイトを公開する場所を貸すサービス)も使えます。また、プログラムの更新作業が少ない分、保守にかかる手間も減らしやすくなります。

ただし、作る費用が安くなるかどうかは、ページの数やデザイン、機能によって変わるため、一概にはいえません。毎月・毎年かかる費用の考え方は、ホームページの維持費・管理費の相場|毎月・毎年かかる費用の内訳で詳しく紹介しています。

静的サイトのデメリット

よいところがある一方で、静的サイトには弱いところもあります。作ってから困らないよう、先に知っておきましょう。

1. 更新に知識がいる

静的サイトの文章や写真を変えるには、基本的に、ページのファイルを直して、サーバーに置き直す必要があります。WordPressのように、管理画面からワープロ感覚で書きかえることはできません。HTMLの知識がない担当者が自分で直そうとすると、表示が崩れたり、間違ったファイルを上書きしたりするおそれがあります。

「お知らせを毎週載せたい」「採用情報を自分たちで書きかえたい」という会社は、更新のしかたを先に決めておくことが大切です。選択肢は後の章で紹介します。

2. ページが多いと手間が増える

静的サイトでは、ページごとにファイルがあります。たとえば、全ページに共通する電話番号や営業時間を変えるとき、作り方によっては、ページの数だけファイルを直すことになります。数ページの会社案内なら困りませんが、施工事例や製品紹介が数十ページ、数百ページと増えていくと、手作業での更新は大変になります。

ページが多いサイトを静的に作る場合は、後で紹介する「静的サイトを自動で作る仕組み」を使い、共通の部分を1か所で直せるようにしておくのが一般的です。

3. 動く機能は外部のサービスで補う

静的サイトは、サーバーの上でプログラムを動かさないため、次のような機能は、そのままでは作れません。

  • お問い合わせフォーム(送られた内容を受け取ってメールで知らせる)
  • サイトの中の検索、商品の絞り込み
  • 会員登録やログイン、会員だけが見られるページ
  • 予約や在庫の管理、ネットでの販売

こうした機能が必要なときは、外部のフォームサービスや予約サービス、ネットショップのサービスなどと組み合わせて補います。組み合わせれば実現できることは多いものの、サービスごとに設定や月額の費用がかかることもあります。動く機能がホームページの中心になる会社は、はじめから動的サイトで作ったほうが、すっきりすることもあります。

2026年10月のPHPの脆弱性との関係

2026年10月21日、PHPを開発しているPHP Groupは、重大な脆弱性(セキュリティ上の弱いところ)を直す修正版を公開しました。通称「PHP2Shell」と呼ばれるこの脆弱性は、悪用されると、PHPが動いているサーバーの上で、外から命令を実行されるおそれがあるものです。IPA(情報処理推進機構)やJPCERT/CCも注意を呼びかけ、国内でも大きなニュースになりました。

この脆弱性が影響するのは、PHPが動いているサーバーです。サイトの中でPHPを使っていない静的サイトは、サイトそのものとしては、今回の脆弱性の影響を受けません。たとえば当サイト(マツケンスタジオ)は、PHPを使わない作りで公開しているため、今回の脆弱性の影響を受けていません。

同じサーバーのほかのPHPに注意

ただし、静的サイトだから何も確かめなくてよい、とはかぎりません。気をつけたいのは、同じサーバーの中で、ほかにPHPが動いていないかです。たとえば次のようなものが残っていると、そこが入口になるおそれがあります。

  • 以前に使っていたWordPressのサイトや、試しに入れたままのWordPress
  • PHPで作られた古いお問い合わせフォーム
  • キャンペーン用に作って、そのまま置きっぱなしのページ
  • 同じサーバーで動かしている、別の部署やグループ会社のサイト

サーバーへの侵入を許すと、同じサーバーに置いてある静的サイトのファイルも書きかえられるおそれがあります。「サイトは静的に作り直したけれど、古いサイトのファイルがサーバーに残っていた」というのは、作り直しのときに起こりがちなことです。使っていないものは消す、残すものは更新する、を徹底しましょう。脆弱性の内容や確かめ方は、PHPの脆弱性(PHP2Shell)とは?自社サイトの確かめ方と対応で詳しくまとめています。

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載せたい内容がまとまっていなくても大丈夫です。聞き取りをしながら、合うページ構成をご提案します。

静的サイトにしても必要なセキュリティ

静的サイトは攻撃される入口が少ない作りですが、「静的サイトなら絶対に安全」というわけではありません。サイトの外側にある、次のような場所が狙われることがあります。

守る場所狙われると起こりうることやっておきたいこと
ドメインの管理画面ドメインを乗っ取られ、別のサイトに飛ばされる。メールが届かなくなる2段階認証、更新期限の管理、連絡先のメールアドレスを最新にする
サーバー・ホスティングの管理画面ファイルを書きかえられる、消される2段階認証、使う人を必要な人だけにする
ファイルを置くためのアカウントパスワードを盗まれ、ページを書きかえられる使い回さない長いパスワード、退職者のアカウントを消す
外部のフォームなどのサービス問い合わせの内容をのぞかれる2段階認証、共有の範囲を確かめる
サイトに読み込んでいる外部の部品読み込み先が書きかえられ、サイトにおかしな表示が出る使っていない部品は外す、信頼できる提供元を選ぶ

とくに大事なのが、ドメインとサーバーの管理画面の2段階認証です。2段階認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認の番号などを入れないとログインできないようにする仕組みです。パスワードが漏れても、すぐには入られにくくなります。多くのドメイン会社・サーバー会社で設定できるので、まだの場合は早めに設定しておきましょう。

また、ドメインとサーバーが誰の名義で、誰が管理画面に入れるのかを、会社として把握しておくことも大切です。制作会社の名義のままだと、いざというときに自社で手を打てません。ドメインとサーバーの基本は、ドメインとサーバーとは?ホームページを持つ前に知っておきたい基本で説明しています。マツケンスタジオでは、ドメインとサーバーはお客様の名義のままで進めています。

さらに、ページのファイルの控えを、サーバーとは別の場所に残しておくと安心です。万が一書きかえられても、控えから元に戻せます。

お問い合わせフォームはどうするか

中小企業のホームページで、ほぼ必ず必要になるのがお問い合わせフォームです。フォームは、送られた内容を受け取ってメールで知らせるという「動く機能」なので、静的サイトだけでは完結しません。主な方法は次の3つです。

1. 外部のフォームサービスを使う

フォームを作って、自社のページに埋め込めるサービスを使う方法です。たとえばGoogleフォームは、作ったフォームを「HTMLを埋め込む」からコードを取り出して、自社のWebサイトに埋め込めます。また、「新しい回答についてのメール通知を受け取る」を設定すれば、回答が届いたときにメールで知らせを受け取れます(Googleの公式ヘルプより)。

ほかにも、法人向けのフォームサービスは多くあります。選ぶときは、次の点を確かめましょう。

  • 送られた内容が、担当者のメールにきちんと届くか
  • 送った人に、受付のお知らせ(自動返信)を送れるか
  • 迷惑な送信(いたずらや営業の自動送信)を防ぐ仕組みがあるか
  • 見た目を自社のサイトに合わせられるか
  • 無料の範囲と、有料になる条件
  • 問い合わせの内容(個人情報)をどこに保存し、誰が見られるか

2. ホスティングサービスのフォーム機能を使う

静的サイト向けのホスティングサービスの中には、フォームの受け付けを機能として用意しているものもあります。使えるかどうか、無料の範囲などはサービスによって違うため、公開する場所を選ぶときにあわせて確かめておくと、後で困りません。

3. フォームの部分だけ別に作る

フォームの送信だけを受け持つ小さな仕組みを、別に用意する方法もあります。自由に作れる反面、その仕組みの手入れが必要になるため、作った制作会社が保守まで見てくれるかを確かめておきましょう。

どの方法でも、フォームを公開したら、実際に送ってみて、メールが届くかを必ず確かめてください。「フォームが動いていなかったせいで、問い合わせを何か月も取りこぼしていた」というのは、作りにかかわらず起こりうることです。

静的サイトの更新のしかた

静的サイトで一番悩むのが、公開した後の更新です。主な選択肢は次の4つです。

方法どんなやり方か向いている会社
制作会社に頼む直したい内容を伝え、制作会社にファイルを直して置き直してもらう更新が年に数回〜月に数回ほどの会社
社内で直すHTMLが分かる担当者が、ファイルを直して置き直すWebに詳しい担当者がいる会社
記事だけ外部のCMSで管理する(ヘッドレスCMS)お知らせや事例などの記事を、外部の管理画面で書き、サイトに反映するお知らせや事例をこまめに足したい会社
静的サイトを自動で作る仕組みを使う文章とひな形を分けておき、ページのファイルをまとめて作り出すページが多い会社、共通の部分をまとめて直したい会社

制作会社に頼む

もっとも手軽なのは、更新を制作会社に任せる方法です。社内に知識がなくても、表示の崩れを心配せずにすみます。頼むときは、1回あたりの費用か月額の保守か、頼んでから反映されるまでの日数、どこまでの作業が含まれるかを、先に決めておきましょう。マツケンスタジオでも、更新が難しい場合は、月額のサポートで代わりに更新しています。

ヘッドレスCMSで記事だけ管理する

CMSとは、WordPressのように、管理画面から文章や写真を書きかえられる仕組みのことです。ヘッドレスCMSは、そのうち「文章や写真をためて管理する部分」だけを、外部のサービスとして使うものです。担当者は管理画面で記事を書き、サイトの見た目は静的サイトとして別に用意しておきます。

お知らせや施工事例など、決まった形のページを社内で足していきたい会社に向いています。一方で、サイトに反映する仕組みを最初に作り込む必要があり、サービスによっては月額の費用がかかります。社外のサービスに記事を預けることになるので、アカウントの2段階認証も忘れずに設定しましょう。

静的サイトを自動で作る仕組みを使う

静的サイトジェネレーターと呼ばれる仕組みを使うと、文章とデザインのひな形を分けて管理し、ページのファイルをまとめて作り出せます。ヘッダーやフッター、電話番号などの共通の部分を1か所直せば、全ページに反映されるため、ページが多いサイトでも更新の手間をおさえられます。

ただし、この仕組み自体を扱うには専門の知識がいるため、ふつうは制作会社が使う道具です。担当者が直接さわるというより、「制作会社が更新しやすくなる仕組み」と考えるとよいでしょう。

自分たちで作って更新する場合

静的サイトを社内で一から作り、更新まで自分たちで行うこともできますが、作り方の知識に加えて、公開する場所の設定やセキュリティの管理も自分たちで引き受けることになります。自作を考えている場合は、ホームページを自分で作るには?会社で自作するときの方法と注意点で方法と注意点をまとめています。

静的サイトを公開する場所

静的サイトは、ページのファイルを置ける場所であれば、さまざまな場所で公開できます。代表的なのは次の2つです。

レンタルサーバー

多くの中小企業が使っている、一般的なレンタルサーバーでも静的サイトを公開できます。会社のメールを同じサーバーで使っている場合は、まとめて管理しやすいのが利点です。一方、レンタルサーバーはPHPが使える状態になっていることが多いため、さきほど説明したように、同じサーバーに古いPHPのサイトやフォームが残っていないかに気をつけましょう。

静的サイト向けのホスティングサービス

静的サイトを公開することに向いたホスティングサービスもあります。世界中に置かれたサーバーからページを届ける仕組み(CDN)を使っていて、表示が速く、無料の範囲で使えるものもあります。ファイルの置き直しを自動にできるなど、制作会社にとって更新しやすい機能がそろっていることも多いです。

ただし、サービスによって、無料で使える範囲、会社での利用の条件、独自ドメイン(自社の名前のアドレス)の使い方、フォーム機能の有無などが違います。また、サービスの内容や推奨の使い方は変わることがあります。選ぶときは、各サービスの公式の案内で最新の条件を確かめ、誰の名義のアカウントで契約するかも決めておきましょう。

静的サイトが向いている会社・向かない会社

ここまでの内容をもとに、静的サイトが合いやすい会社と、合いにくい会社を整理します。

向いている会社向かない会社
会社案内、事業内容、設備、採用、問い合わせが中心のサイトネットショップ、会員サイト、予約システムが中心のサイト
ページ数が数ページ〜数十ページほど数百ページ以上の記事を、社内の多くの人で書く
更新は年に数回〜月に数回ほど毎日のようにお知らせや記事を足したい
サーバーの手入れに手間をかけたくない社内でWordPressを使いこなしていて、自分たちで書きかえたい
表示の速さや、攻撃の入口の少なさを重視したい人や条件によって表示を変える機能がほしい

たとえば、BtoBの製造業や建設業、物流業の会社で、取引先や求職者に「どんな会社か」「何ができるか」を伝えるのが主な目的なら、静的サイトは有力な選択肢です。一方で、社内の何人もが日々ブログを書いて集客したい会社では、WordPressなどの動的サイトのほうが運用しやすいこともあります。

迷ったときは、「サイトで何をしたいか」「誰が、どのくらいの頻度で更新するか」「動く機能はいくつ必要か」の3つを紙に書き出してみると、合う作りが見えてきます。

制作会社に相談するときに確かめたいこと

静的サイトで作るか、動的サイトで作るかを制作会社と話すときは、次の点を確かめておくと、後で困りません。

  1. このサイトは、静的サイトと動的サイトのどちらで作る予定か。その理由は何か
  2. 公開した後、文章や写真の更新は誰が、どうやって行うか。費用はどうなるか
  3. お問い合わせフォームは、どの仕組みで作るか。送られた内容はどこに保存されるか
  4. 公開する場所(サーバーやホスティングサービス)はどこか。誰の名義で契約するか
  5. ドメインやサーバーの管理画面に、2段階認証を設定できるか
  6. 同じサーバーに、ほかのサイトや古いファイルが残らないようにするか
  7. 将来、ページを増やしたり、機能を足したりするときは、どうなるか

説明を聞いても分からないところは、遠慮せずに聞き返してください。分かりやすく答えてくれるかどうかも、制作会社を選ぶときの判断材料になります。

まとめ

静的サイトとは、あらかじめ作ったページのファイルを、そのまま見る人に届けるホームページです。サーバーの上でプログラムを動かさないため、攻撃される入口が少なく、表示が速く、サーバーの手入れも少なくてすむのが強みです。一方で、更新には知識がいり、ページが多いと手間が増え、フォームや予約などの動く機能は外部のサービスで補う必要があります。

2026年10月のPHPの脆弱性のように、サーバーで動くプログラムの弱いところが問題になったとき、PHPを使わない静的サイトは影響を受けにくい作りです。ただし、同じサーバーのほかのPHPや、ドメイン・サーバー・各サービスのアカウントは、静的サイトでも守る必要があります。2段階認証の設定と、名義・管理する人の把握は、作りにかかわらず進めておきましょう。

静的サイトにするか、WordPressなどの動的サイトにするかは、「何をしたいか」「誰がどう更新するか」で決まります。自社に合う作りを、制作会社とよく相談して選んでください。

よくある質問

Q
静的サイトと動的サイトの違いを、ひとことでいうと?

静的サイトは、あらかじめ作ったページをそのまま届けるサイトで、動的サイトは、開かれるたびにサーバーでページを組み立てるサイトです。会社案内が中心なら静的サイト、会員や予約などの機能が中心なら動的サイトが合いやすいです。

Q
静的サイトなら、セキュリティ対策はいりませんか?

いいえ、必要です。サイトの側の入口は少なくなりますが、ドメインやサーバーの管理画面、ファイルを置くためのアカウントなどは狙われることがあります。2段階認証の設定や、パスワードの使い回しをやめることは、静的サイトでも欠かせません。

Q
静的サイトでもお問い合わせフォームは置けますか?

置けます。外部のフォームサービスを埋め込む方法や、ホスティングサービスのフォーム機能を使う方法などがあります。公開した後は、実際に送ってメールが届くかを必ず確かめてください。

Q
静的サイトは、検索で不利になりますか?

静的サイトだから不利になる、ということはありません。検索で見つけてもらえるかは、ページの内容や分かりやすさによって決まります。表示が速くしやすい点は、見る人にとってよいことです。

Q
WordPressのサイトを静的サイトに変えられますか?

変えられます。ページを作り直して静的サイトにする方法や、WordPressで書いた内容を書き出して公開する方法があります。フォームなどの動く機能をどう補うかと、古いサイトのファイルをサーバーに残さないことに気をつけましょう。

Q
今のサイトが静的サイトかどうか、どうすれば分かりますか?

WordPressなどの管理画面にログインして更新しているなら、動的サイトの可能性が高いです。はっきりしない場合は、作った制作会社に、静的サイトか動的サイトか、PHPを使っているかを聞くのが確実です。

松
マツケンスタジオ 責任者

デジタルマーケティングの仕事を10年以上。上場企業での勤務や、1,000万人以上が使うサービスのマーケティングを経験し、マーケターとして企業のオウンドメディアを50万PVまで育て、数百社の集客を支援してきました。家業である松本研磨工業のホームページを作り直し、リニューアルから1か月で有効なお問い合わせを3倍にしています。

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