英語のホームページは製造業に必要?英語版の作り方と多言語化の注意点
公開日 / 更新日 | マツケンスタジオ 責任者
- 英語のページが必要な場面と、まだいらない場面の見分け方
- 英語版の作り方4つの比較と、自動翻訳だけに頼るときの注意
- 海外の発注側が確かめる情報、英語表記・多言語SEO・問い合わせ対応の注意点
ホームページのご相談は無料です
「海外の商社から問い合わせが来たけれど、英語のホームページがなくて説明に困った」「海外の取引先に会社を紹介したいが、日本語のページしかない」。中小の製造業の社長や担当者から、こうした相談を受けることがあります。一方で、「英語版を作ったのに、問い合わせが一件も来ない」という声も聞きます。
この記事では、ホームページを作る側の目線で、製造業の英語のホームページについて整理します。英語のページが必要な場面といらない場面、作り方の選択肢とその比べ方、海外の発注側が確かめていること、英語で書くときの注意、検索エンジンに正しく伝える方法、問い合わせへの返事の体制、費用と期間の考え方まで、順番にまとめました。
英語のページが必要な場面、いらない場面
まず大事なのは、「英語のページを作ること」そのものを目的にしないことです。誰に、何のために見てもらうのかによって、必要なページの量も中身も変わります。
英語のページがあると役に立つ場面
- 海外の取引先や商社から、すでに問い合わせや引き合いがある。メールで毎回同じ説明をしているなら、英語のページにまとめておくと話が早く進みます。
- 海外の取引先に、自社のことを説明する資料がほしい。展示会や商談のあとに「詳しくはこちら」と案内できるページがあると、相手の社内で回してもらいやすくなります。
- 国内の取引先の海外拠点や、海外の親会社が確認する。国内の会社でも、購買や品質の確認を海外の部署が行うことがあります。その人たちが読める情報があると、確認がスムーズです。
- 海外の展示会に出る、海外向けの商談会に参加する。名刺やパンフレットに載せたURLの先が日本語だけだと、せっかくの接点が途切れてしまいます。
まだいらない(後回しでよい)場面
- 日本語のホームページの中身が、まだ足りていない。できる加工や素材、事例がほとんど書かれていない状態で英語にしても、伝わる情報は増えません。先に日本語のページを充実させる方が近道です。
- 英語の問い合わせに返事をする人も、仕組みもない。問い合わせが来ても返せないなら、相手の印象はかえって悪くなります。
- 輸出や海外との取引を、会社として考えていない。「なんとなく必要そう」という理由だけなら、作ってもそのまま放置されがちです。
日本語のホームページの中身を見直したい場合は、工場のホームページの作り方や、製造業のホームページに載せたい「設備一覧」と「加工事例」の書き方もあわせて読んでみてください。英語版の中身は、ほとんどが日本語版の情報がもとになります。
作る前に決めておく3つのこと
作り方を選ぶ前に、次の3つを社内で決めておくと、後でぶれにくくなります。
- 相手はだれか:海外のメーカーの購買担当者か、商社か、国内の取引先の海外拠点か。相手によって、知りたいことの深さが変わります。
- ページを見たあとに、何をしてほしいか:問い合わせフォームから図面を送ってほしいのか、まずは会社概要を知ってほしいのか。ゴールがはっきりすると、必要なページが見えてきます。
- だれが英語の問い合わせに返事をするか:社内で英語のメールを読める人がいるか、いないなら翻訳ツールを使って返すのか、商社などを通すのか。ここが決まらないうちに公開しないことをおすすめします。
また、「英語圏の国」に向けるのか、「英語を共通語として使う、さまざまな国の相手」に向けるのかも、考えておくとよいです。製造業の取引では、英語が母国語ではない相手と英語でやりとりすることも多くあります。その場合は、むずかしい言い回しより、短くはっきりした英語の方が伝わります。
英語版の作り方4つと比較
英語のページの作り方は、大きく分けて次の4つがあります。
1. 日本語のサイトを全部英語にする
日本語のホームページのページを、ほぼすべて英語にする方法です。情報の量は一番多くなりますが、訳す量が多いぶん、費用も時間もかかります。さらに、日本語のページを直すたびに英語のページも直す必要があり、更新の手間が続きます。採用情報やお知らせなど、海外の相手には必要のないページまで訳してしまうこともあります。
2. 英語版を数ページだけ作る
会社概要、できる加工・素材、設備、品質の取り組み、問い合わせ、といった海外の相手が知りたいページだけを英語で作る方法です。中小の製造業では、まずこの形から始めるのが現実的なことが多いです。必要なページにしぼるので、訳す量も更新の手間も抑えられます。
3. 英語のLP(1ページ)を作る
LP(ランディングページ)は、1ページに情報をまとめた縦に長いページです。展示会や商談のあとに案内する、特定の加工や製品だけを伝える、といった使い方に向いています。手早く用意できる反面、載せられる情報には限りがあります。LPについてはLP(ランディングページ)とは?ホームページとの違いと、費用の考え方で詳しく説明しています。
4. 自動翻訳の仕組みを入れる
日本語のページを、翻訳の仕組み(プラグインや外部のサービス)で自動的に英語にして表示する方法です。手間が少なく、ページ数が多くても対応しやすいのが良いところです。ただし、訳の正しさは保証されません。とくに製造業の専門用語や仕様の数字まわりは、意図しない訳になることがあります。注意点は次の節でまとめます。
4つの方法の比較
| 方法 | 情報の量 | 費用・時間 | 更新の手間 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|---|
| 日本語サイトを全部訳す | 多い | 大きい | 大きい(日本語を直すたびに英語も直す) | 海外の取引が売上の大きな柱で、英語の対応ができる人がいる会社 |
| 英語版を数ページだけ作る | 必要な分だけ | 中くらい | 中くらい | 海外の引き合いを少しずつ増やしたい中小の製造業 |
| 英語のLP(1ページ) | 少なめ | 小さい | 小さい | 展示会や商談のあとに案内したい、特定の加工や製品を伝えたい会社 |
| 自動翻訳の仕組み | 日本語版と同じ | 小さい(仕組みによっては月額がかかる) | 小さい(ただし訳の確認は必要) | まず手早く英語で読める状態にしたい会社 |
どれか1つに決める必要はありません。たとえば「大事なページは数ページだけ人の手で英語にし、それ以外は作らない」「まずLPで始めて、引き合いが増えたら英語版のページを足す」といった組み合わせもよくあります。
自動翻訳だけに頼るときの注意
最近の翻訳ツールは、以前より自然な英語を出せるようになりました。下書きを作る道具としてはとても便利です。ただ、確認せずにそのまま載せるのは、次の理由からおすすめしません。
- 専門用語が意図しない言葉になる:業界で決まった呼び方がある言葉でも、一般的な意味で訳されてしまうことがあります。相手が「この会社は分かっていない」と感じる原因になります。
- 数字や単位、仕様の書き方がずれる:公差や表面の粗さなどの仕様は、一文字違うだけで意味が変わります。翻訳のあとで、元の数字と一つずつ照らし合わせる必要があります。
- 会社名や地名、人名の表記がばらばらになる:ページごとに会社名の英語表記が違うと、相手は同じ会社かどうか迷います。
- ページの表示のたびに訳す仕組みだと、検索エンジンに英語のページとして伝わりにくいことがある:仕組みによっては、英語のページに専用のURLができません。この点は後の節で説明します。
また、Googleのスパムに関するポリシーでは、価値の低いページを大量に作る行為の例として、翻訳などの手法を使ってページを量産することが挙げられています。自動翻訳を使うこと自体が悪いわけではありませんが、読む人の役に立つかどうかを人の目で確かめてから載せる、という考え方が大切です。
現実的なのは、自動翻訳で下書きを作り、専門用語と数字は社内の詳しい人が確認し、可能なら英語に慣れた人にも読んでもらうという進め方です。全部のページでなくても、会社概要とできる加工のページなど、大事なページだけでも確認しておくと安心です。
海外の発注側が確かめていること
海外の購買担当者や商社は、会ったことのない日本の会社を、まずホームページで確かめます。国内の発注側と同じく、「この会社に頼めるか」を判断する材料を探しています。違うのは、電話で気軽に聞くことが難しいぶん、ページに書かれていることだけで判断されやすい点です。英語のページには、少なくとも次の情報をそろえておきたいところです。
| 確かめていること | 英語のページに書く内容の例 |
|---|---|
| できる加工 | 受けられる加工の種類、対応できる形状、得意な分野(どんな用途の部品が多いか) |
| 素材 | 扱える素材の名前(ステンレス、アルミ合金、チタンなど)、素材ごとの注意点 |
| 仕上がりの目安・規格 | できる仕上がりの種類(見本や事例の写真)、対応できる大きさ・重さ、図面の規格(どの規格の図面で受けられるか) |
| 対応できる量 | 試作の1個から受けられるか、月にどのくらいの数まで対応できるか |
| 納期 | 試作や通常の注文で、おおよそどのくらいかかるか(「図面を見てお答えします」でもかまいません) |
| 品質の取り組み・認証 | 取得している認証(ISO 9001など)、検査の体制、検査の記録を出せるか |
| 輸出の経験 | 海外への出荷の経験があるか、商社経由か直接か、梱包や書類に対応できるか |
| 取引条件と窓口 | 英語で対応できる担当窓口、見積もりの依頼方法、支払い条件や取引条件の相談先 |
英語で書くときは、たとえば次のような書き方ができます。
- Finishes: Please see our finish samples and past examples. For drawings with specific requirements, we review the part before confirming.
- Materials: Stainless steel, aluminum alloy, titanium
- Lot size: From 1 piece (prototypes) to mass production
- Quality: ISO 9001 certified, inspection reports available on request
もちろん、書く内容は自社で実際に対応できる範囲だけにします。認証も、実際に取得しているものだけを書いてください。「いろいろ対応できます」と広く書くより、できることを正直に、具体的に書く方が、相手にとっても判断しやすくなります。
加工の手順や社内のやり方を細かく書く必要はありません。発注側が知りたいのは「どこまでの仕上がりを、どのくらいの量と納期で頼めるか」です。社内のノウハウは出さず、発注の判断に必要な情報にしぼるのがおすすめです。
英語で書くときの注意
英語のページは、翻訳の上手い下手よりも、表記がそろっていて、相手が迷わないことが大切です。とくに次の点に気をつけます。
単位
海外の相手でも、製造業の図面ではメートル法(mm)を使うことが多いですが、国や業界によってはインチを使う相手もいます。ページの中で単位を必ず書き、「mm」「μm」などを数字のあとに省略せずに付けます。「約」「以下」「以上」も、英語で何を意味するかがずれないように書きます(例:or less、or more、approx.)。
日付
「10/12」のような数字だけの日付は、国によって「10月12日」とも「12月10日」とも読まれます。英語のページでは「October 12, 2026」や「12 Oct 2026」のように、月を英語で書くと誤解がありません。和暦(令和など)は使わず、西暦で書きます。
住所
英語の住所は、日本語と逆に「番地・建物 → 町名 → 市区町村 → 都道府県 → 郵便番号 → Japan」の順で書くのが一般的です。最後に必ず「Japan」を入れます。郵便物や荷物の宛先にも使われるので、名刺や書類の英語表記と同じにそろえておきます。
電話番号
海外からかける人のために、日本の国番号「+81」を付け、市外局番の最初の「0」を取った形で書きます。あわせて、日本時間で何時から何時まで電話を受けられるかを書いておくと親切です。英語で電話に出られる人がいない場合は、無理に電話番号を前に出さず、メールや問い合わせフォームを主な窓口にする方が、お互いにとって安心です。
専門用語
加工の名前や仕上がりの呼び方には、日本独自の言い方(和製英語や業界の通称)が混じりがちです。英語の資料や海外の取引先とのやりとりで実際に使われている言葉を確かめて、それに合わせます。社内で「この言葉はこう訳す」という対訳の表(用語集)を作っておくと、ページによって訳がばらつくのを防げます。
会社名の英語表記
「株式会社」の英語表記は「Co., Ltd.」「Inc.」「Corporation」などいくつかあり、会社ごとに決めています。すでに英語の名刺や書類、請求書などで使っている表記があれば、ホームページもそれに合わせます。大事なのは、ホームページ、名刺、メールの署名、見積書や請求書で、表記を1つにそろえることです。表記がばらばらだと、相手の社内で取引先として登録するときに混乱のもとになります。
多言語のページを検索エンジンに正しく伝える方法
英語のページを作ったら、Googleなどの検索エンジンに「これは英語のページで、日本語のページと対になっている」と正しく伝える必要があります。Google公式の「多地域、多言語のサイトの管理」という説明(Google検索セントラル)には、次のような考え方が書かれています。
言語ごとに別のURLにする
Googleは、ページの言語ごとに別のURLを使うことをすすめています。同じURLのまま、Cookieやブラウザの設定で日本語と英語を出し分ける方法は、すすめられていません。URLの分け方には、国別のドメイン(例:.jpのような国のドメイン)、サブドメイン(例:en.example.com)、サブディレクトリ(例:example.com/en/)などがあり、それぞれに良いところと手間があります。URLの末尾に「?lang=en」のような印を付けて切り替える方法は、すすめられていません。
中小の製造業が、今のホームページに英語版を足す場合は、「/en/」のようなサブディレクトリにまとめる形が、今のサイトと一緒に管理しやすいことが多いです。
言語はページの中身で判断される
Googleは、ページの言語を、表示されている中身から判断すると説明しています。そのため、1つのページの中で日本語と英語を混ぜて並べるより、言語ごとにページを分けて、それぞれ1つの言語で書く方が伝わりやすくなります。
hreflang(ヒレフラング)で対になるページを伝える
hreflangは、「このページには、別の言語版がここにあります」と検索エンジンに伝えるための目印です。Googleの説明では、伝え方は次の3つから選べます。
- ページのHTMLの中(headの部分)に、linkタグで書く
- HTTPヘッダーで伝える(PDFなど、HTML以外のファイル向け)
- サイトマップ(ページの一覧を書いたファイル)に書く
書くときの大事な決まりは次のとおりです。
- おたがいに指し合う:日本語のページが英語のページを指したら、英語のページも日本語のページを指す必要があります。片方だけだと無視されることがあります。
- 自分自身も書く:ほかの言語のページだけでなく、そのページ自身の言語も一覧に入れます。
- 言語のコードは決まった形で書く:日本語は「ja」、英語は「en」のように書きます。地域を付ける場合は「en-GB」のような形です。「UK」や「EU」のようなコードは使えません。
- x-defaultも使える:どの言語にも当てはまらない人に見せるページ(言語を選ぶページなど)を指定するための値です。
勝手に英語のページへ飛ばさない
Googleは、見ている人の言語を推測して自動でほかの言語のページへ移動させる(リダイレクトする)ことを、すすめていません。見ている人も検索エンジンも、ほかの言語のページにたどり着けなくなるおそれがあるためです。代わりに、ページの上の方など見つけやすい場所に「English」「日本語」といった切り替えのリンクを置き、見る人が自分で選べるようにします。
検索に関する基本的な考え方は、SEO対策は自分でできる?中小企業が今日から始めるやり方と注意点でも紹介しています。英語のページも、「相手が検索しそうな言葉で、相手の知りたいことを書く」という基本は同じです。
問い合わせフォームの英語化と、返事の体制
英語のページを作っても、問い合わせの入口が日本語のままでは、海外の相手は連絡できません。英語のページには、英語の問い合わせフォームを用意します。
英語のフォームで気をつけること
- 名前の欄を1つにするか、名と姓に分けて英語の順にする:日本語のフォームのような「姓・名」の順や、「ふりがな」の欄は、海外の相手には不要です。
- 住所や電話番号は必須にしない:国によって形式が違うため、細かい形式の決まりがあると入力できないことがあります。最初はメールアドレスと会社名、国名、問い合わせの内容があれば十分なことが多いです。
- 図面や資料を添付できるようにする:製造業の問い合わせでは、図面を見ないと答えられないことがほとんどです。添付ができない場合は、「図面はメールで送ってください」と案内します。
- 送ったあとの画面と自動返信も英語にする:「受け付けました。〇営業日以内に返事します」と英語で出せると、相手は安心します。
- 個人情報の扱いの説明も用意する:英語のフォームにも、集めた情報を何に使うかを示すページへのリンクを置きます。
フォームの項目の考え方は、問い合わせフォームの項目は何を聞く?必須・任意の決め方と作り方、改善のコツでくわしくまとめています。
返事の体制を先に決める
英語の問い合わせで一番困るのは、「来たけれど、だれも読めずに放置してしまう」ことです。公開する前に、次のことを決めておきましょう。
- 英語の問い合わせを、だれが最初に読むか
- 何日以内に、最初の返事をするか(まずは「受け取りました。確認して返事します」の一言だけでも)
- 見積もりや技術的な質問に、だれが答えるか
- 英語に不安がある場合、翻訳ツールで下書きし、数字と専門用語を必ず人が確かめてから送ること
時差があるため、相手の国によっては、日本の夜中に問い合わせが届きます。「日本時間の営業日に順番に返事します」と書いておくと、相手も待つ見通しが立ちます。
スパムへの注意
英語のフォームを公開すると、営業メールや迷惑な書き込み(スパム)が増えることがよくあります。対策として、次のようなものがあります。
- フォームに、機械による自動の送信を防ぐ仕組みを入れる
- メールアドレスをそのままページに書かず、フォームを窓口にする
- 不自然なリンクが入った問い合わせや、心当たりのない請求・支払いの依頼には、すぐに返事やクリックをしない
- 取引先を名乗る相手から振込先の変更などの連絡が来たら、前から知っている連絡先で本人に確かめる
本物の引き合いと、スパムや詐欺のメールを見分けるのは、慣れないうちは難しいものです。「会社名や担当者を調べて実在するか確かめる」「図面や数量など具体的な話があるか見る」といった確認を、社内のルールにしておくと安心です。
輸出に関わる法令も確かめておく
英語のホームページを通じて海外の会社と取引を始めるときは、輸出に関わる決まりも確かめておく必要があります。とくに知っておきたいのが、経済産業省が案内している「安全保障貿易管理」です。
経済産業省の説明によると、外為法(外国為替及び外国貿易法)にもとづいて、武器や大量破壊兵器などの開発に使われるおそれのある貨物や技術を輸出したり提供したりする場合には、経済産業大臣の許可が必要になることがあります。この規制には、決められたリストに当てはまる貨物や技術が対象になる「リスト規制」と、リストに当てはまらなくても、使われ方によっては対象になる「キャッチオール規制」があります。
大事なのは、貨物だけでなく、技術の提供も対象になりうることと、自社の製品や技術が規制に当てはまるかどうか(該非判定)は、輸出する側が自分で確かめるものだという点です。経済産業省は、該非判定そのものは行っていないと案内しています。
部品の加工を請け負う会社でも、納める先や用途によっては関係することがあります。英語のページを公開する、図面のやりとりを始める、といった段階で、経済産業省の安全保障貿易管理のページや窓口で「自社に当てはまるかどうか」を確かめておきましょう。この記事では、具体的に当てはまるかどうかの判断はできません。必ず公式の情報で確かめてください。
作る費用と期間の考え方
英語のページを作る費用は、主に次のことで変わります。
- ページの数:全部訳すのか、数ページだけか、LP1枚か
- 英語の原稿をだれが用意するか:社内で用意するのか、翻訳を外部に頼むのか、英語に慣れた人の確認を入れるのか
- 仕組みの作り方:今のサイトに英語のページを足すのか、自動翻訳の仕組みを入れるのか(仕組みによっては月額の利用料がかかります)
- フォームや自動返信の英語化:英語のフォームや確認画面、自動返信のメールを用意するか
- 公開後の更新:日本語のページを直したときに、英語のページもだれが直すか
見落としやすいのが、最後の「公開後の更新」です。作った直後は日本語版と英語版の内容がそろっていても、日本語だけ更新を続けるうちに、英語版が古い情報のまま残ってしまうことがよくあります。設備が変わった、認証を更新した、といったときに、英語版もいっしょに直す流れを決めておきましょう。
参考までに、マツケンスタジオのホームページ制作の料金は、1ページ(LP)15万円〜、2〜5ページ30万円〜、6〜20ページ60万円〜、21ページ以上はお見積りです。期間は、LPで数週間〜1か月ほど、会社のホームページで1〜3か月ほどが目安です。英語のページの場合は、これに加えて英語の原稿を用意して確認する時間を見込んでおくと、スケジュールに無理が出にくくなります。
また、マツケンスタジオでは、ドメインとサーバーはお客様の名義のまま進め、最初の相談から公開後まで同じ担当が対応します。公開後の更新・改善も続けられ、社内での更新が難しい場合は、月額サポートで代わりに更新することもできます。
英語のページは、海外向けの集客の手段の一つです。展示会や紹介、商社とのつながりなど、ほかの方法と組み合わせて考えると効果が出やすくなります。製造業の集客の全体像は、製造業の集客方法|町工場が紹介に頼らず新規の取引先を増やす進め方で整理しています。
まとめ
製造業の英語のホームページは、「作ること」ではなく、「海外の相手に、自社に頼めるかを判断してもらうこと」が目的です。ポイントをもう一度まとめます。
- まず、だれに見てもらい、見たあとに何をしてほしいか、だれが返事をするかを決める
- 日本語のページの中身が足りないなら、先に日本語を充実させる
- 作り方は「全部訳す」「数ページだけ」「LP」「自動翻訳」から、目的と体制に合わせて選ぶ。組み合わせてもよい
- 自動翻訳は下書きとして使い、専門用語と数字は必ず人が確かめる
- できる加工、素材、仕上がりの目安、対応できる量、納期、認証、輸出の経験、窓口を、具体的に書く
- 単位、日付、住所、電話番号、会社名の表記をそろえる
- 言語ごとにURLを分け、hreflangで対になるページを伝え、切り替えのリンクを置く
- 英語のフォームと返事の体制、スパムへの備えを、公開前に用意する
- 輸出に関わる法令は、経済産業省の公式情報で「当てはまるか」を確かめる
最初から大きなサイトを作る必要はありません。海外の相手が知りたいことを数ページにまとめ、問い合わせが来たらきちんと返す。その積み重ねが、海外の取引先との信頼につながります。
よくある質問
決まった数はありません。中小の製造業なら、会社概要、できる加工と素材、設備、品質の取り組み、問い合わせの数ページから始めるのが現実的なことが多いです。海外の相手が発注を判断するのに必要な情報がそろっているかを基準に考えてください。
手早く英語で読める状態にはできますが、専門用語や仕様の数字が意図しない訳になることがあります。自動翻訳は下書きとして使い、少なくとも会社概要とできる加工のページは、社内の詳しい人が数字と用語を確かめてから載せることをおすすめします。
Googleは言語ごとに別のURLを使うことをすすめています。今のホームページに英語版を足すなら、example.com/en/ のようなサブディレクトリにまとめる形が管理しやすいことが多いです。URLの末尾に言語の印を付けて切り替える方法はすすめられていません。
日本語と英語のページが対になっていることを検索エンジンに伝えるための目印で、設定しておくと伝わりやすくなります。設定するときは、おたがいのページが指し合うこと、自分自身のページも書くこと、決まった言語コードを使うことが大切です。
作ることはできますが、問い合わせへの返事の体制を先に決めておくことが大切です。電話より問い合わせフォームとメールを主な窓口にし、翻訳ツールで下書きして数字と用語を人が確かめる、といった進め方なら、少人数でも対応しやすくなります。
外為法にもとづく安全保障貿易管理があり、貨物の輸出だけでなく技術の提供も対象になることがあります。当てはまるかどうかの確認(該非判定)は輸出する側が行うものなので、経済産業省の公式の情報や窓口で、自社に当てはまるかを確かめてください。
「何から始めればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。町工場発のマツケンスタジオが、ドメインの取得から公開後の更新まで、まるごとお手伝いします。いまは毎月3社まで、特別な価格で制作する「事例づくりモニター」も受け付けています。